『すまーん!助けて!』A子(アラフォー)から緊急ヘルプが入った。
翌日の合コンメンバーにドタキャンが出たようだ。いつもならすぐに代打は見つかるが、今回に限っては運悪く全滅。
『会費は私がその子の分も出すから、30歳前後の子を1人お願いっ!』
A子よ、男前すぎるだろう・・・。代金は個々の支払いでいいのだぞ。私は婚活中の友人に連絡をし、すぐに1人が見つかった。
これにて安心・・・!無事に当日を迎えたのだが・・・合コン開始30前にA子からメールが届いた。
『もう一人ドタキャンがあったんですけどー!こんなギリギリに!もう疲労しかないわ・・・!』
なんと・・・!今度は別メンバーからの直前ドタキャンだ。開始30分前、もはや『ごめんなさい』しかないだろう。
男性幹事に伝えると、『仕方ないけど、何とか1人呼べないかな!?』とのこと。
今から来てくれる子を探すのは困難だ。『B子ちゃんとか、C子ちゃんはどうかしら!?』A子が候補の名前を出してきた。
B子もC子もアラフォーである。希望年齢から大幅に外れているぞ。
『もう、そんなことを言ってる場合じゃないわ!』確かにその通り、緊急事態である。
各方面に連絡をするA子。私もダメ元であちこちに連絡。
『あと30分後ね!私は行けないけど、ダメ元で2~3人に聞いて連絡するわ!』協力的な友人も登場し、命のリレーが始まった。
そうこうしているうちに時計の針は着々と時を刻んでいく・・・。次々と届く、『今日は行けない!』の知らせ。そりゃそうだ。今日どころか、30分後である。
もうダメだな・・・。万策尽きた思いでスマホを眺めると、『見つかりました・・・お騒がせいたしました・・・!』A子から奇跡の連絡が入ってきた。
時刻は合コン開始1分前!『全米が泣いた』という文字が頭の中に浮かんだ。
下らないと思われることでも、真剣に取り組むと感動するものだ・・・。
それにしても開始時間ギリギリまでメンバー探しに奔走してくれるA子の誠実さに感銘を受けた。
30分前なんて移動しているか、化粧直しの1つでもしている頃だ。『ごめーん!急すぎて見つからなかった!』の一言で片付けられる案件である。
急なドタキャン対応は、責任感ある幹事にとって一番の難所。
A子は絶対に遅刻もドタキャンもしない女である。幹事の気持ちが痛いほどわかっているからだ。
無責任なドタキャンを繰り返す者はたいてい、幹事経験がほぼない・・・!