守られる女 VS 逞しい女

尋常ではない悲鳴が聞こえてきた。目をやると、衝撃的な光景が・・・!男が3人がかりで、女性を道路に押し倒しているではないか。
彼女の浴衣はビリビリにちぎれ、下着も丸見え。見るも哀れな姿だ。すぐ近くで、友人らしき女の子がギャーギャー号泣し、膝から崩れ落ちている。
・・・じ、事件だ!!!背筋が凍る。こんな駅前で集団暴行なんて。
『警察呼ばないと!!』
その瞬間、起きあがった浴衣女子が叫んだ。
『テメェ!泣けばいいってもんじゃねぇぞっ!!!このクソ女がぁぁっっ!!』
・・・・・!?
女同士の喧嘩かい!!よく見ると、号泣している女の子を大切そうに抱きしめる男の姿がある。
『ごめんね、ごめんね!こんなことになって!!』
事情はわからないが、男女のもつれのようだ。ボロボロとなった浴衣女子は髪を振り乱し、制止を振り切ろうと大暴れ。彼女が大柄のため、男3人がかりでも押さえきれていない・・・!ニュース等で見かける、猛獣を捕獲する光景を彷彿させた。
事件を目撃した帰り道・・・、我々は複雑な気持ちになった。女たちの運命がハッキリと分かれた瞬間を目の当たりにしたのだ。お姫様のように守られる者、ゴリラのように押さえつけられる者・・・。誰もがあの浴衣女子に、自らを投影した。
『私、婚活時代はあっち(浴衣)の立場だったわ・・・』誰からも守られない孤独に、己を重ねる者あり・・・。
『あの子の体型が、昔の自分にソックリで他人事ではなかったわ・・・』彼女の体型に、己を重ねる者あり・・・。
皆どこかで、浴衣側の立場を経験していたのだ。他人の喧嘩によって、それぞれの黒歴史を呼び覚ますことに。ここで口を開いたのが、魔性の女A子。彼女は物心ついたころから、守られる側の人間である。
『女は言葉遣いが大切よ。見せ方ってあるから・・・!!』
・・・確かに!あれでは浴衣女子が真の被害者だとしても、荒くれ者にしか見えない。女は弱く見せておいて、損はない。他人の乱闘を見て、感じたのであった。
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