【しまうまのしゃっくり】素直になれずにトンチンカンなキャラになってしまった時に

私は高校時代、野球部のマネージャーであった。同級生にスカした部員・A男がいた。彼は長身の醤油顔。女子人気はあったと思うが、いかんせんクールすぎて近寄りがたい奴だったのだ。

彼自身も己のキャラを意識しており、どこか冷めた目で世間と接していた。仲間がワイワイしていようが、『そういうのは興味ないんで。』と言わんばかりの態度。俺とお前たちは人間の質が違うぜ・・・というオーラをビシバシと出していたものだ。

・・・部活合宿の日、歴史に残る事件が起こる。下級生たちが盛り上がっていたのを見て、格好いい先輩を演じる予定であったA男。

『やかましいぞ、1年生!喋ってないで寝ろ!』と言いたかったようだが、実際に出てきた言葉が・・・。

『じゃっかーしぃー1年!喋ってないで寝るぉ!』

あちこち噛んでしまったのか、演出だったのかは彼のみぞ知る。クールキャラを貫き、その場を颯爽と立ち去るA男。即座に彼のあだ名は『ジャッカーC』と命名され、下級生の間では今でもそう呼ばれている。

下級生の輪に混じってみたり、セリフを間違えたら照れ笑いしてみたり、ジャッカーCにならずに済んだ道は多くあったはずだ。彼は決して一匹オオカミな訳ではなく、人好きではある。ちょっとスカしていただけ。素直になるって大事!!

素直になれない主人公・ゼブ君が、ジャッカーCを彷彿させた。ピッコロやベジータが味方になると、人気キャラになるように、最初は敵だった奴が友達になる効果は大きい。そのためには、あえて負けなければならない。(そもそも勝負しているのは、自分だけなのだが。)全世界のジャッカーCに捧げる作品。

そんな時に⇨『しまうまのしゃっくり』(デービッド・マッキー著)

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